事業概要・詳細
活動名
人里に出没するクマ対策の普及啓発および地域支援事業
趣旨・目的
2004年の北陸地域を中心とする人里へのツキノワグマ(以下クマと略)大量出没に引き続き、2006年にも全国的にクマの大量出没が起こった。その結果、142件の人身事故が発生し、全国で4,340頭ものクマが捕殺された。一日も早く科学的管理によって人とクマとの共存が進むことを期待したいが、その道のりは決して容易ではない。そのため、クマ対策の中で市民・民間レベルでできることから着手するのが現実的である。そこで本事業では、人里に出没するクマ対策の普及啓発と地域活動支援を推進し、人とクマとが共存できる社会基盤を整備することを目的とする。
意義
クマの保護管理を進めるには行政的な対応は必要不可欠であるが、加えて行政対応をバックアップするような普及啓発や地域活動が重要である。本事業では、一般市民への普及啓発を推進し、地域に根ざした小回りの利く活動を支援するところに意義がある。
効果
本事業により、
1)クマに対する正しい知識が一般市民に啓発され、今後のクマ出没対策を考える土壌ができあがる。
2)クマの出没を防ぐための地域活動が実践され、いくつかのモデルケースが生まれる。3)クマによる人身事故の発生原因や背景が検証され、今後の人身事故防止に向けた対策 の根拠が得られる。
4)クマに関する問題について適切で即時性のある情報が発信され、
国民の正しい理解とより相応しい対応がなされるようになる。
活動の概要
1)クマ対策教育キット(ベア・トランク)を活用した一般市民に対する普及啓発の実践:クマ対策キットの開発・製作ならびに授業の実施。
2)電気牧柵、柿もぎ、薮払い、危険地域パトロールなどの地域活動の支援:地域活動の支援費(市民や地方自治体との協働を含む)。
3)クマによる過去の人身事故の情報収集ととりまとめ。
4)1)~3)で得られた情報の収集と一般への発信
期間 平成20〜22年度 3年間
事業母体 日本クマネットワーク(JBN) 代表:山崎晃司 事務局長:佐藤喜和
助成機関 独立行政法人環境再生保全機構 理事長:湊 亮策
地球環境基金とは・・・
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